2013/05/07

『善光寺出開帳 両国回向院へ』




「わざわざ信州まで出向いて参詣・結縁しようという

 者もいるのに、如来さまの方から江戸の人々と

 結縁するために江戸に出てきてくださる……」

 

江戸時代、回向院における善光寺出開帳を呼びかけた

瓦版に書かれた内容です。




427519日にわたって行われている

善光寺出開帳へ参詣してきました。







前々から興味のあった「善光寺」の

出開帳ということもありましたが、

この出開帳では、東日本大震災で被災された方々の

ご供養と復興が目的であり、収益のすべてを

全額被災地支援に充てるということも

今回、お参りに行きたいと思った動機でした。

 
回向院へ行く前に、

「復興記念館」のある横綱町公園に寄りました。
 


この施設は、

「関東大震災の惨禍を永く後世に伝え、また

 官民協力して焦土と化した東京を復興させた

 当時の大事業を永久に記念するため、

 東京都慰霊堂の付帯施設として建てられた」

建物ということです。
 

中には入りませんでしたが、

慰霊堂の前で手を合わせました。


公園では子供たちが無邪気に遊ぶ姿、

かたや、被災した子供たちの

「震災遭難児童弔魂像」があり。

時の逞しさを感じ、また、

平和しか知らない自分に恐怖を感じながら

とにかく祈りを捧げたく回向院へと急ぎました。





拝観料1000 +お戒壇巡り500円のチケットを購入しいざ回向院へ。
 

まず本堂前に立てられた「回向柱」。


この柱に触れることで、御仏さまの右の御手と結ばれ

ご利益があるといわれます。


この柱は陸前高田の杉が用いられています。


 


その後、出開帳仏、被災地からいらっしゃった菩薩像、

善光寺の文化財、浮世絵……と様々な展示を

拝観しましたが、感動したのは

菩薩像の背面の襖に描かれた

千住博さんの「浄土の滝」です。



明るい青に白い滝が飛沫をたて流れる様、

いつまでも見ていたくなるような、

心がすっとする、美しく素晴らしい襖絵でした。




そして今回ぜひお会いしたかった「びんずる尊者像」。

撫仏と言われ、身体の悪いところと同じところを触れ、

また自分の患部を触るとご利益があるというもの。

これまでのシリアスな感情と裏腹に

いっぱい触ってきてしまいました!




頒布されている「復幸支縁しゃもじ」で触れ、

そのしゃもじでご飯をよそると、

自分以外の人にもご利益が伝わるとのことで

しゃもじもいただいて参りました。




最後に「お戒壇巡り」を体験。
 

真っ暗闇の回廊を進み、「極楽の錠前」に触れることで

極楽浄土が叶うとされるものです。
 

随所でお坊さんの説明を伺いながら、

1時間程ゆっくりまわりましたが、

他にも講演会、法話会、コンサート、演劇

様々な催しがあります。
 

また、両国駅前には「両国長屋ストリート」なる

物産展も行われ盛りだくさんなイベントです。
 

戦後初の回向院での善光寺出開帳。

ぜひお参りに行かれることをオススメします!






Reported by まや