2010/09/14

世界最大級のカルデラ盆地内に鎮座する阿蘇神社

九州熊本県にある阿蘇神社のおまいり報告します!

阿蘇神社は全国約450社ある総本社で、雄大な阿蘇山の
カルデラ盆地に鎮座する由緒ある神社です。

阿蘇・大観峰



















阿蘇がどのくらい雄大な場所かは「大観峰」にいくと分かります。
大観峰は阿蘇・外輪山(カルデラの縁にあたる山岳)にあるところで、
阿蘇山のカルデラ盆地と阿蘇五岳を一望できます。
この絶景に多くの人が魅了しています。

阿蘇神社・拝殿



















阿蘇神社の由緒
創建は孝霊天皇(こうれいてんのう)9年(紀元前282年)までに遡ります。
孝霊天皇は古事記に記されている第7代の天皇です。
まさに神話の世界ですね!

楼門



















阿蘇神社にお参りするとまず目につくのが高さ21mあるとされる
二層式の楼門です。茨城県の鹿島神宮、福岡県の箱崎宮と
並んで阿蘇神社の楼門は日本三大楼門のひとつとして有名です。

また一般の神社と違って参道は神社に対して縦ではなく横に
伸びています。


縁結びのご利益がある神社
阿蘇神社は縁結びのご利益がある神社として女性に人気があります。
境内には願いを叶えるパワースポットが点在しているのでご紹介しましょう!


魔除けの龍



















楼門をくぐると通路左側に「魔除けの龍」という龍頭に剣が付いた
縁起物の額があります。楼門の竣工を記念して弘化三年(西暦1846年)
に奉納されたものと伝えられています。

まずは楼門を通って邪気を祓いましょう!


願かけ石



















拝殿の右側に「神石」と呼ばれる「願かけ石」があります。
古来から伝承されている「神石」に願いを念じ、3回撫でた後に
もう一度願いを念じるとその願いが叶うという伝説があるそうです。
早まって先に神石を撫でてしまうと願いが叶わなくなるので注意しましょう!


高砂の松(えんむすびの松)



















願かけ石の前に世阿弥元清(ぜあみもときよ)の謡曲にでてくる
逸話のある松があります。通称「高砂の松」と呼ばれていて、
縁結びの松としても有名です。松のまわりを周ると良縁に恵まれ
るそうです。男性は左回りに2回、女性は右回りに2回、この松を
周りながらお祈りする願いが叶うとか。


神の泉












































最後に雄大な阿蘇山の恵みで湧き出るご神水です。
地域の方達がポリタンクを持ってきてお水を汲みにきていました。
阿蘇カルデラの豊富な地下水が溢れ出た聖水は、昔から
不老長寿の水として地域の人々に愛されています。
実際に飲んでみるととても冷たくて旨味があるお水です。


阿蘇の雄大な景色を堪能しながらご利益をいただきにお参りしましょう。

2010/09/12

源頼朝の創建といわれる銭洗い信仰の神社 (鎌倉・銭洗弁財天)

日中は30度の越える暑さが続いていますが、夕方以降は
秋の気配を感じる涼しさですね。



















プチ・ハイキングと称して、鎌倉・銭洗弁財天まで歩いてみました。

正式名称は銭洗弁財天・宇賀福神社(ぜにあらいべんざいてん・うがふくじんじゃ)。
源頼朝の創建とされるこの神社は鎌倉駅より徒歩30分くらいに鎮座します。



















駅より閑静な住宅街を歩き続けると眩しい太陽を覆い隠す森林の
先に鳥居があります。日陰に入ると体感温度が2~3度下がり
空気がヒンヤリします。



















鳥居をくぐると暗いトンネルを通り抜けます。
目指す境内は眩しい光の先です。
このトンネルは、俗と聖の領域を分ける結界のようです。



















トンネルの先に銭洗弁財天の境内があります。




























霊気が漂う境内のあちこちから湧き水がでています。

■ 銭洗弁財天の伝説
源頼朝が、1185年の巴の年、巳の月、巳の日の夜に
見た夢の中に宇賀福神が現われ「佐助谷に湧くこの
霊水で神様を供養すれば、天下太平に治まる」とお告げを
受けました。そのお告げ通りに岩から神聖な湧き水を発見し、
そこに社を建立したのがはじまりといわれています。
宇賀福神は蛇の体に人の頭を持つ水の神様です。
北条時頼がこの霊水で銭を洗って一族の繁栄を祈念した
ことが銭洗信仰の始まりだといわれています。

ご神体がいる洞窟

























洞窟内で銭を洗う人達




































神社のご神体は洞窟内に湧く鎌倉五名水のひとつとして
有名な銭洗水です。この霊水でお金を洗うと倍増すると
いわれていますが、本来のご利益は、心身を清め、不浄のお金を
洗うことで幸運・開運が訪れるように祈ったとされています。
洞窟内では、お金を洗っている人がいましたが、
何を願っているのでしょうね。




















授与所でお守りを授かるとき、火打ち石でお清め
してくれます。火花が散るところがなんともご利益がありそうです。




















霊水で清めたら、「清め塩」を受けて更に浄化するとよいでしょう。
お塩を小さな袋に小分けして普段から身につければ、邪気を祓う
のにも役に立ちます。

夏真っ盛りにお参りすると汗だくでちょっと辛いですが、秋に突入
するこの季節はハイキング日和です!

水の神様のお恵みを授かりに銭洗弁財天にお参りしてみませんか。

2010/09/08

山に祈ってきた日本人-日本の森林が買われていく

先週、神奈川県で神社の記念式典に参加して国際日本文化研究センターの
安田喜憲氏教授の講演を聴く機会があった。

講演は「日本を守り受け継ぐ」というテーマで、安田教授によると、私たちが
日本人である所以が、豊かな日本国土の自然に対して祈り、守ってきたからだという。

そもそも日本人は世界のどの民族よりもDNAのバリエーションが多い民族で
あるため、ユダヤ民族のように血で結ばれた民族ではないという。

私たちが山や川など美しい日本列島に住み、日本食を食べ、日本語を話すから
こそ、日本人としてのアイデンティティがあるとのこと。

日本人は古来より山を崇拝してきたのは、山が稲作に必要な水の供給源だったから
である。山に対して感謝の気持ちで祈ってきたのだ。

その水資源の山が外国資本によって買い占めが起きているという。
問題はいまの日本の土地制度では、一度買い占めれば所有者の権利が
とてつもなく強いことである。

安田教授は豊かな自然の国土を失ったら日本民族は消滅すると警告する。 
とても衝撃的な講演内容でした。

参考までに安田教授の講演内容は書籍になっている。























そして本日、NHKクローズアップ現代で「日本の森林が買われていく」が
放送された。日本の森林が外国資本の投資マネーの受け皿になっているという。
公共性の高い森林や水資源を保護する必要性や背景となった政府の構造改革、
林業不振の問題などが報道された。

クローズアップ現代「日本の森林が買われていく」 (2010年9月7日放送)




















神社が植樹活動をしたり、「鎮守の森」を守ってきたことはのは言うまでもない。
山を失うということは、資源だけでなく祈りの対象を失うということである。

国の力による法改正も必要であるが、私たち自身も安心して暮らせる社会を
築くために実体を理解し、身近にある鎮守の森を大切にしていきたい。

2010/09/01

巫女さん姿になったリカちゃん (日枝神社の七五三)

毎年、9月~10月くらいから神社、お寺では七五三祈祷の受付けを開始します。
そもそも七五三は11月15日に祝う行事ですが、少子化のためか受付け期間が
早まっている傾向があります。

七五三の記念品といえば、千歳飴がいちばん頭に浮かびますが、今年の日枝神社
では、タカラトミー(葛飾区)と博品館(中央区)の協力のもと、七五三用の
特別記念品として巫女姿のリカちゃん人形とオリジナルチョロQを制作しました。

提供: 日枝神社


















日枝神社に七五三祈祷するとお守り・小破魔矢・千歳飴のほかに、
男の子(三歳と五歳)にはオリジナルチョロQ、
女の子(三歳と七歳)には巫女姿のリカちゃん人形
を記念品として、をお頒ちするそうです。

・受付時間: 午前9時~午後4時半(常時)
・受付場所: 山王夢御殿内受付(平日は中庭授与所にて)
・ご祈祷料: 1万円から
・予約の必要はないとのこと

詳細) 日枝神社公式HP URL

なんといっても気になるのが巫女さんのリカちゃんですね。

残念ながら七五三祈祷をされない方の単品販売の予定はないそうです。
おまいり日和スタッフには3歳・5歳の娘はおらず、現物入手は断念しました!

日枝神社の神職にお話しを伺いますと、今回のリカちゃんの巫女衣装にはかなり
こだわったそうです。記念品を入れる紙袋もリカちゃんとチョロQの絵柄が
プリントされているとか。

また、リカちゃんにはピアス穴がありますが、当初、巫女仕様としてピアス穴を
無くすように進めていたそうです。

残念ながら製造上の問題でピアス穴を無くすことはできなかったそうですが、
日枝神社の担当者の思い入れの深さを知るエピソードですね。

今年、七五三詣を考えている方は日枝神社にお参りしてみてはいかがでしょうか。



2010/08/29

2010鎌倉音楽祭「大銀杏の芽吹きに歌をささげる」

開場前の境内



















本日は8月最後の週末です。

8月28日、夏の終わりを締めくくる鎌倉音楽祭にいってきました!
鶴岡八幡宮の舞殿で開催される音楽祭は年々パワーアップして
今年で5回目となりました。

今年の出演アーティスト(五十音順)は、
植村花菜/川井郁子/川江美奈子/KAN/JUJU/平原綾香/
溝口肇/Le Velvets
でした。

コンサート会場・舞殿前



















舞殿で開催される野外コンサートのため毎年高い確率で雨に見舞われます。
例年、出演者の誰かが雨男か雨女であるという話題で始まりますが、
今年は晴天に恵まれました!

コンサート終了後の舞殿




















神職によるお祓いで始まり、心地よい風が吹くなか、19時くらいから
境内は幻想的な雰囲気になりはじめました。

鎌倉音楽祭では他ではなかなかみることができないアーティスト達の
コラボ演奏が観れました。


















印象に残ったのは、チェリストの溝口肇さんが演奏されたとき、トンビが
舞殿の上を弧を描きながら近づいてきました。演奏をやめるとトンビも
どこかへ去っていき、溝口肇さんがまた演奏を始めるとどこからか現れて
舞いはじめました。トンビも溝口肇さんの弦楽器と波長が合って魅かれた
のかもしれません。

今年の開催コンセプトは3月に大銀杏が倒れたこともあって
「大銀杏の芽吹きに歌をささげる」です。

最後にこの音楽祭のために作られた大銀杏の再生を願うテーマ曲
「千枚の手のひらを」をアーティスト全員で歌い、言霊となって境内に
響きわたりました。


ところで、神社、お寺の境内でメジャータレントの音楽ライブコンサートは
ミスマッチで新鮮であったり、違和感を感じる人もいるでしょう。

鎌倉音楽祭が「奉納ライブコンサート」と言われているように、「奉納」とはモノを
納めるだけでなく、音楽や踊りといった行為を神様に捧げることも含みます。
つまり、音楽の原点は神社仏閣にあるといっても過言ではありません。

神社仏閣は霊験のある信仰施設というイメージがある一方で、江戸時代までは、
芸能などの娯楽だけでなく、銀行がおこなう金融業、宝くじの原点である富くじ業も
運営していました!また、寺社境内には飲食店、日用雑貨を含む無数の店舗が
営業していたそうです。

江戸時代のトレンドリーダーであり、メジャーアーティストといえば、歌舞伎役者です。
歌舞伎の芝居も寺社境内で開催され、流行文化の発信地でした。
当時の若い女性が歌舞伎役者の衣装や髪型を真似て夢中になっていたとか。
昔も今も変わりません。

人が集まる神社仏閣を目指し「江戸回帰」で様々な行事、イベントを
打ち出す神社、お寺が増えつつあります。

きっとお近くの寺社でも何か面白いイベントをやっていると思います。

2010/08/25

お守りで社会貢献活動・千葉県 玉前神社

企業は経済活動以外に社会貢献、CSR活動がクローズアップされていますが、
地域社会に根差した神社仏閣は存在自体が社会貢献といえます。

神社、お寺は、お守りや祈祷で得た収益で社殿等の修繕、維持や,
祭事・神事、環境維持のための植樹や慈善活動などにあてていますが、
こうした活動を積極的に社会にアピールしません。

その理由のひとつは、古来から「言挙げ(ことあげ)せず」という日本文化が
あるからかもしれません。

「言挙げ(ことあげ)せず」という表現は、神職の方と話すとよく耳にします。

言挙げしないとは、むやみに言葉に出していわないことをさします。
古来より「言霊(ことだま)」といわれるように、言葉には呪力があり、
声に出した言葉は影響力があるので、「言挙げ」は慎むように伝えられてきました。


しかし、日本の国際化に伴い社会に向けて言挙げしないと難しい
場面も多くなってきています。


こうしたなかで千葉県 九十九里浜に面した玉前神社が明確に社会貢献
活動をうたった「波乗守(なみのりまもり)」をはじめました!

「波乗守」 千葉県 玉前神社





















初穂料1体1100円のお守りのうち、100円は九十九里海岸の環境を
守る基金としてあてられるそうです。

お守りの一部の収益を明確に基金などの社会貢献活動にあてることは、
とても分かりやすいですね!

こうした活動が神社、お寺で増えれば、賛同者も増えると思います。

この「波乗守」のご利益は、人生の荒波にも耐え、開運の波に乗れるよう
になることだそうです。

玉前神社のご祭神「玉依姫命(たまよりひめのみこと)」が波に乗って
九十九里浜に上陸した伝説をモチーフにしたそうです。

九十九里浜といえばサーフィンで有名ですね。

サーファーではない方も人生の荒波を乗り越えるご利益を得るために
玉前神社にお参りしてみてはいかがでしょうか。


参考リンク (おまいり日和サイト: 玉前神社)
http://www.omairibiyori.com/jinjatera/kanto/tamasaki.html

2010/08/24

分福茶釜(ぶんぷくちゃがま)が舞台の茂林寺

夏も終盤とはいえ…… やっぱり暑い!!!
酷暑で話題となった、群馬県館林市の茂林寺を訪ねました。

茂林寺は、『分福茶釜(ぶんぷくちゃがま)』で有名なお寺です。
人間に助けられた狸が茶釜に化けて
お寺で恩を返すという昔話、
ご存知の方も多いのではないでしょうか?

駅ではさっそくたぬきがお出迎え♪


















駅からお寺までは、
分福茶釜のストーリーが描かれた
看板を追って歩くこと 約10分。


























その間、街のいたる所で
たくさんの狸に出会いますが、
そのカワイさに、暑さも忘れてしまうほど……?


























茂林寺の門をくぐると、
等身大の狸たちがお出迎え!!


















この狸の像は四季よって変化します。
8月はハワイアン。
似合いすぎて笑みがこぼれます。



















うしろ姿もこんなにキュート!!




















拝観料300円で、中に入ることができます。
分福茶釜の、茶釜も見ることができますよ♪

「ごゆっくりおくつろぎください」の
のれんの通り、静かな境内は、
敷居も低く、とても居心地が良くて
ついついのんびりしてしまいます。

座って休めるところがたくさんあるのも
嬉しいところです。


















ゆっくりとした時の流れに
夏を感じる茂林寺。

狸モチーフのカワイイお守りもたくさん!
東京から約1時間30分、
プチ旅行にオススメのお寺です。